シミュレーションラブ

友人の結婚式の時、フィンガーボールの水を飲んでいた人に「おねぇさん、かわいいことしてますね♪」と言ったら殴られた人のブログ。

今までの人生で一番オススメしたい小説文庫

天国までの百マイル天国までの百マイル あれ、おっかしいな~と思い、考えた。今までで一番良かったと思う小説をうっかり紹介していなかった。数々の小説を紹介してきた当方ですが、ライトノベルに分類される物ではなく普通の小説が、今までの人生の中で一番オススメしたい堂々1位の文庫である。
 それは、無償の愛を送るマリと奇跡と、そして家族愛の物語でした。未だにこれ以上の感動大作を見た事がありません。

とにかく、読め!感動するからさっ!

天国までの百マイル」 (小説)
浅田次郎/朝日文庫
オススメ度 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★
(5段階評価、超、飛び越えてます)
今迄で読んだ小説で一番感動した作品

 バブル崩壊で会社も金も失い、妻子とも別れたろくでなしの中年男が心臓病を患う母の命を救う為、天才的な心臓外科医がいる病院めざし、百マイルをひたすらに駆ける―親子の切ない情愛、男女の哀しい恋模様を描く物語。
 状況を冷静に思考すれば、ありきたりで、ご都合設定なんか思う気もしますが、この作品を読めば、家族愛や無償の愛など、大切な事に再度気が付き、認識を改める事ができると思います。
 この本を読んだ後、家族への接し方が良い方向に変わったと思います。読んだ当時は1998年だったかな。ボロボロ泣いて、ほんともう涙が止まらなかった。まだ年齢的に若い自分は、「家族愛」ということを理解できる年齢ではないんですが、それと別にもうなんていうか、周りの人が優しくて、奇跡が起こって、全てが終った後には『良かったね。』と実感できる、心を激しく揺さぶり、語りかけてくるハートフルなストーリー。心が温かくなること間違えなしです。
 唯一どうにかしてほしいと思ったのは、マリの無償の愛が悲しくて、悲しくて、それもまた泣きというか、感動というか、ダイレクトに胸に飛び込んできます。

「あの人ね、私にさんざ悪態をついて、いえそういうふりをしながらね、
目に涙がいっぱい浮かんできて、何度もおトイレに行った。」

 うっ・・・相手の幸せの為なら、そこまでできるってほんと素晴らしく、自分も本当に見習いたいです。あぁ、なんか思い出しただけで目から何かが溢れてきますよ・・・。

 主人公は、昔は金持ちでしたが、バブル崩壊後にはどん底に落ちた中年男城所安男。心臓病の母を救う為に貧乏な安男は、周りの協力を借りたりして、病院へ運びます。とにかく一つでも状況が違っていたら、助からなかったり、金持ちから貧乏へ”落ちた”安男だからこそ、苦労した点があったり、奇跡に近い臭い設定です。
 くっそっ!こんな臭いストーリーなんかに騙されて涙なんか流して溜まるかっ!とか思ってたんですが、もう限界を飛び越え、目から何かが出てきました。こんな奇跡信じたくありません。ですので目から出てきたのは多分、醤油です。断じて認めません。
 ・・・しかし、読んでる最中本当に涙が止まらず(認めてしまった!)、読み終わった後はすがすがしさで一杯でした。

幸せをくれた人たちには、ちゃんとありがとうって言わなきゃいけないでしょ。だからね、好きになった男の人には、できるだけのことはしますよ。だれもあたしのことを好きになってはくれないけどあたしが好きになったんだから、やっぱりありがとうです。
だって、愛されることは幸せじゃないけど、愛することって幸せだもんね。毎日、うきうきするもんね。

 いやもう、どんだけあなたはいい人なんだと。どんだけ、自分の体から水分を奪って、干乾びさせる気なのかと。どんだけ、俺を鳥肌にさせる気なのかと。もうだめです。思い出しただけでおなか一杯。読んだのは10年も前なのに、何で今も心を揺さぶられているのでしょうか。文庫版を保存用として持っているので、もう一度近々読み返してみようと思います。


 正直、当方はラブコメ系のライトノベルが好きで、こういった作品はほとんど読みません。ジャンルも違うし、好んで読まないし、本来は自分が手に取る文庫ではなかったと思います。しかし、この本に出逢い、今後の人生に何かしら影響を受けたのはたしか。

 ぜひお勧めしたい1冊です。

 ちなみに、作者自身は1951年生まれの方で、家系は旧江戸幕府武士の末裔だそうで。この本の名前は本名ではない模様。

Posted by iamweak - 2008年05月07日 00:08

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